着物を着ないワケ


むかしむかし、お能を習っていた。
18〜22歳まで。
仕上げに能を一番舞って
スパッとやめた。

…その時の写真は面(おもて)をつけているから
私だ、という証拠にならないw

だから、お稽古や舞台で着物を着る機会は
同年代の女の子より
格段に多かったし、着物も大好きだった。
某着物雑誌に載ったこともある。
…あっ、親が買い占めた何冊か
どこ行ったんだろう?

その頃、東京でお能を習っているというと
十中八九老若男女、相手の反応は

Oh,no!!

だった。
才能のない植木等みたいねw

ところが24で京都に来て
同じ話題になると、みやこびとたちは
これまた十中八九老若男女

観世さん?金春さん?

だった。

この、普段の生活への
「文化」の浸透度の違い。

それから、こっちへ来て最初に仲良くなって
私に京都のイロハを教えてくれたのが
江戸時代から続く呉服屋さんのお嬢さんだったこと。

彼女から京のしきたり、着物のこと
お茶文化のこと(お母さんが偉い先生だった)
京都人のこと…
色々教えてもらい、また、
彼女のお母さんにお目にかかったりして…

京都で関東人が着物、ダメ、絶対w

と決心して幾星霜。

その間、やっぱりやめておいて正解!
と思ったことが数々あった。

京女(特にうちの辺の人)の着物への
アツイ、普段は秘められた思いを
関東人が傷つけていいことなんか何もない。
多分死ぬまで私はこの地で過ごすから。

Ars longa vita brewis
芸術は長く、人生は短い

京都に住まうと
これを意識しない日がないのです。

…などということを久しぶりに考えたのは
漆器のせい。

漆器の正しいお手入れや保存法を調べたら

「上質な漆器は、使わなければ寿命は永遠」

て知ったから。
(正倉院の漆器は今も新品同様だとか)

昔の人は凄いねぇ。
これがほんとのゴイゴイスー。


あ、他府県から観光客や客人として
京都に来て着物を着るのは
ぜんぜんオッケーですよ。
更にお買い上げくだされば
来月はモアベター(古)

私のように他府県、しかも東京から
この地へ嫁いで来て住み着いた
エトランジェ、デラシネ、しかも女が
マイナス100ポイントなのですw

でも今の私は
京都のイケズなところも丸ごと大好き。
住めばみやこ、てゆーか
住んだ処はもともと都ww
火星金星射手座、太陽9ハウスには
こたえられまへん。

住むところは自分自身だもの。
やっと私も自分が好きになれた、ということ。
長かったわーw





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by liligohan | 2017-11-16 09:12 | 京都